実効確保の措置勧告申立書


 2015年6月5日

 茨城県労働委員会 会長 小泉尚義 殿

 〒306−0632 茨城県坂東市辺田1516−116

 申立人 合同・一般労働組合全国協議会
 
 小竹運輸グループ労働組合 代表執行委員 中 村 信 幸

 実効確保の措置勧告申立書

 平成25年(不)第4号不当労働行為救済申立事件について、労働委員会規則40条の規定により、

 下記の通り審査の実行確保の措置を勧告するよう申し立てる。

 勧告のあて人

 〒 306−0631 茨城県坂東市岩井1162番地

 被申立人 株式会社小竹運輸

 代表取締役 小 竹 和 江

 求める勧告の内容

 1、申立人組合三役だけに対する年間変形労働時間制を理由とした
    
    始業・終業時間の一方的変更=時間外手当がつかない配車差別を直ちに是正すること。

 2、「通知」「注意指導書」に基づく懲戒処分恫喝を撤回すること。

 3、2015年5月21日の団体交渉において「組合員以外の人のことについては答える必要はない」と
    
    被申立人代理人の前嶋弁護士と川崎課長が述べたことは事実上の団交拒否=不誠実団交であり、
    
    是正するよう勧告を求める。
 
 
 勧告を求める理由

 1 組合三役だけを差別した年間変形労働時間制を理由にした始業・終業時間の一方的変更は
 
 労組法第7条1号違反の不利益取り扱いであり、是正勧告を求める

 被申立人は2014年9月6日に「通知」を申立人に提示した。
 
 さらにこの「通知」に従わないことを理由に2015年3月2日付「注意指導書」を提示した。
 
 この「通知」と「注意指導書」は「年間変形労働時間制(時差出勤と同様)」であり、
 
 労働基準監督署に届出しているから、始業・終業時間を毎日被申立人の運行管理者が
 
 恣意的・一方的に変更して、その時間に出勤・退勤をするようにとの指示を守れ、
 
 守らない場合は懲戒処分に処するという通告文である。

 しかしこの「通知」に基づく毎日変わる始業・終業時間の変更の指示は

 組合三役だけに為されているものであり、非組合員4人に対しては行われていない。

 非組合員に対しては従来通り8時前に出勤すれば早出残業手当がつき、

 17時以降まで時間外労働が行われれば時間外手当がつく。

 9月6日に通知が出される以前は組合三役も同じように早出・残業手当がついていたのである。

 しかし9月6日「通知」をもって

 申立人組合三役だけが配車差別と、残業代がつかない業務を強いられているのである。

 これは明らかな不利益取り扱いであり、労組法7条1号違反である。

 2015年6月1日現在、小竹運輸の車両(下妻市五箇の車庫に常駐)は7台である。

 内訳はショートトレーラー4台(非組合員乗務)、ロングトレーラー3台(申立人組合三役乗務)。

 非組合員乗務車両はほぼ毎日、積み置き(宵積み手当て発生)業務を行っており、

 翌日は早出残業の発生する作業についている(夕方5時前に帰庫する事も有り)。

 ショートトレーラーのボディの長さは、8〜8・5メートルであり、

 ロングトレーラーのボディの長さは、12メートルだ。

 5・21団交時に申立人委員長が指摘した積み荷はコンクリートパイルで、

 直径1・2メートル、長さ10メートルが1本と直径1・2メートル、長さ2メートルが1本、

 合計2本である。ショートトレーラーだと2本並べて積まなくてはならないから、車体も傾く。

 ロングトレーラーならボディの中心に前後に積めるし、ボディの前後にもはみ出さない。

 非組合員車両には着時間の早い8時着とか10時着の荷物を、

 翌日分として前日に積みおきもさせているのに対して、

 組合員車両は、9時とか10時に出庫させて、工場に向かって午後着

(13時着とか14時着)の荷物を積み込み後に現場に向かい降ろして終了する作業だけをやらせている。

 5月21日の団体交渉で川崎課長は
 
「小竹運輸には積み置き作業、残業のつく仕事はない」と述べたがそれが嘘である。

 ショートトレーラーだと車体が傾く危険な片荷になり、ロングトレーラーに荷を積めばそうはならない。

 しかし配車差別に基づき、積み置き手当・時間外手当がつく仕事を組合三役にさせないために
 
 非組合員に危険な荷を積ませて、

 組合員には配車差別と始業・終業時間の変更の指示を毎日出しているのである。

 上記作業だと組合員は日給で基本給5400円+労働手当4500=9900円の賃金にしかならない。

 しかし非組合員は積置き手当の1200円がついて11100円の日給になり、

 さらに従来通り早出残業手当も支払われている。コンクリートパイルの出荷が無い場合でも、

 非組合員には別の顧客の仕事でコンクリートの柱や梁、セグメント等の積み置き作業をやらせ、

 手当がつくようにしている。

 年間変形労働時間制のもとでの始業・終業時間の弾力化を主張するならば

 被申立人会社の社員7名全員に等しくその制度が適用されるべきである。

 しかるに組合三役だけに年間変形労働時間制を適用して、

 始業・終業時間を毎日変更するのは不当労働行為以外の何ものでもない。

 平6・1・4・基発1号、平11・3・31基発168号には

「使用者が業務の都合によって任意に労働時間を変更するような制度は、これに該当しない」と記している。

 5・21の団体交渉において前嶋弁護士は始業・終業時間の変更は年間変形労働時間制とは

 関係が無いと述べたが、「通知」は年間変形労働時間制を採用していることを理由に

 始業・終業時刻を変更してきているのだ。

 年間変形労働時間制を「時差出勤と同様」と書いていることからもそのことは明らかであるが、

 年間変形労働時間制は時差出勤とは全く異なるものである。

 そういう誤った認識のもとで懲戒処分をちらつかせるなど言語道断である。

 また金曜日積みの月曜日着の荷物を積んだ場合、

 非組合員は、会社カレンダーに於いて翌日の土曜日が出勤日でも休日扱いになるが、

 組合員は、有給休暇を取らなければ、欠勤扱いになる。


 2、「通知」「注意指導書」は組合三役に不利益取り扱いをするためだけに

   作成された指示文書であるから速やかに撤回されなければならない

   組合三役だけ積み置き手当や時間外手当がつかないように配車をし、さらに

 始業・終業時間を毎日変更する指示文書を出し、それに従わない場合は懲戒処分にするという

 恫喝を行うのは労組法7条3号の支配介入にあたる。速やかに撤回するよう勧告することを求める。

 3、「組合員以外の人のことについては答えない」というのは事実上の団交拒否=不誠実団交である

 被申立人会社のトレーラーの運転手は4人が非組合員、3人が申立人組合員である。
 
 4人の非組合員については9月6日以前と同様に就業規則に記されている

 8時前から作業を行った場合は早出残業代がつき、17時以降だと残業代が支払われる。

 しかし組合員については5時に出勤した場合は終業時間が14時に繰り上げられ

 3時間の早出残業手当がつかなくなった。

 非組合員については3時間の早出残業代が支払われている。

 7人に等しく同じ扱いがなされていれば別であるが、組合三役に限ってこのような差別がなされるのは

 労組法7条1号違反の不利益取り扱いであると申立人は主張している。

 5・21の団体交渉でもそのことを聞いている。

 にも拘わらず被申立人の前嶋弁護士は「組合員以外の人のことにお答えする必要はない」述べ、

 4人の非組合員の処遇については答えない。川崎課長も答えない。

 組合三役だけを差別している実態を明らかにするために団体交渉の場で聞いているのだから

 答える義務があるはずである。

 これでは形式的に団交が開催されているものの、事実上の団交拒否=不誠実団交であり、

 こういう団交を何回行っても問題は何一つ進展しない。

 速やかに勧告をして不誠実団交を改めさせていただきたい。

 前嶋弁護士は就業規則第33条1項但し書きの

 「業務の都合により、労働時間を変えることなく、始業及び終業の時刻を変更することがある」を理由に

 組合三役だけに対して始業・終業時刻の変更が毎日行われていることを正当化しているが、

 そんなことが容認されるのであれば、

 労働基準法第89条1項の就業規則に関する「始業及び終業の時刻」の規定は何の意味もなくなる。

 更にまた非組合員だけに昨年末に10万円の一時金が支給され、組合三役には一時金の支給はない。

 これも不利益取り扱いであり、速やかに是正されなければならない。

 尚、代理人弁護士2名(安藤、前島)は、

 「従前よりグループ企業(K-ロジテック、つくばトランスポート、関東物流、東日本物流倉庫)は

 別法人であるからお 答えできません」と団体交渉の真ん中の席で主張してきた。

 同時に「小竹運輸の代理人なので、小竹運輸の事だけお答えする」と主張を続けてきた。

 にも拘わらず、5・21団体交渉では、小竹運輸の非組合員の処遇について頑なに答えない。

 結語

 上記「実効確保の措置勧告申立」は緊急性を要する。

 被申立人が懲戒処分を行うと明記しているからである。

 しかし労働組合法、労働基準法をないがしろにして違法行為を行っているのは被申立人である。

 労働委員会が速やかに勧告を行うよう求める。

 以上。


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